U-22オリンピック最終予選@鳥栖スタジアム
2011.09.22
NHK-BSではキックオフ(20:00)の 1時間前から中継に入っていて、ウォーミングアップの際のピッチレベルからのスタジアム映像にはググッと来た。傾斜のあるそびえ立つスタンドが背景に映り込み、まるでプレミアリーグのスタジアムみたいだった。
ところでBSの映像クオリティは向上したはずなんだが、昨夜のNHK-BSの映像のきれいじゃなさは何あれ?? 地上波のテレビ朝日の方が数段鮮明だったんだが。NHK九州(福岡局??)のハードの問題ですかぁ??
試合の方は、最終予選はこれは苦労するだろうなぁという感じ。
技術もスキルも高い選手たちが前の方に並んでいるので、イマジネーション豊富で面白いように崩す…観ていて楽しいが、フィニッシュできない。やってる選手たちもスパスパやれちゃうんで、そっちに没入してしまう?? 前へ前へイケイケで、ゆったりペースにしてみたりとかのペース配分や緩急がないし展開力がない。そこはボランチ(セントラル・ミッドフィルダー)の能力の問題か。
清武はフル代表でも既に重要なピースとなっている貫禄で存在感も責任感も十分に感じられたが、自身は気負い過ぎだったか、、、それでも1点めの東のゴルに繋がる、中央突破のドリブルから右足アウトでラストパスのシーンは、ハイレベルなプレーで実に素晴らしかった。
それよりも、周囲の選手たちが清武をリスペクトし過ぎというか、いっつも清武を見る、清武にボールを預ける、というのが気になった。清武を生かすことと、そういうのとは違うんじゃないか。
ボランチは山村と扇原の2枚だったが、まだ19歳の扇原のスタメンは興味深かった。Jリーグを見ていると意外でもなんでもないが、扇原のセンス溢れるキックはこの試合でも十分に見られたと思われる。なんか、名波に似てるよね、左足のキックフォーム。
まだ筋力が伴っていないのと、ちょっとこねた蹴り方をし過ぎでは。扇原のセンスをもってすれば、ミドルシュートも得意芸になるはず。
ただ、ACL(アジア・チャンピオンズリーグ)の試合を見てると、守備はまだ危ないけど。
追加点が奪えない中、どうして山田直輝を出さないのか不思議でならなかった。山田直輝を2列め3枚の中央に置くか、もう1列下のボランチに置くとかすれば、もっと清武も生きるんではなかったか。
どうも関塚監督の中では、山田直輝はアタッカー陣の5枚めのカードくらいらしい。
山田直輝は小柄だが、ボランチでも十分にやれると思うんだが。ただ、今日の世界的傾向としてボランチには長身の選手を起用する(身長のある選手がデフォ)になりつつあり、その点では確かに不利ではあるのだが。
ボランチということでは、ずっと前から思っているんだが清武の起用もあるんじゃないか。
この試合の2点めのシーン、攻め込んでひとつ下がったところに清武がポジションを構え、やや右に開いた永井謙佑へ見事なパスを通し、永井が折り返して山崎が決めたシーン…あれは正にボランチの攻撃参加のイメージなんだが。
確かに清武はアタッカーとして前で起用する方が変化やアクセントをつけられるのだが、例えばそれは試合終盤とか途中出場での(ジョーカーでの)起用の仕方で、スタメンはボランチというのもありではないか。ずっと前から清武は中田英寿にどっかしら似てると思っているんだけどね…中田英寿よりもドリブルとフィニッシュセンスは高い。
この試合では、ちょっと前までの、シュートのセンスはいいんだけど決め切れない、ってのがもたげてたけど。
U-22代表の関塚監督は、川崎フロンターレの監督として采配を長年見させてもらったが、あんまりチェンジペースは上手くないし、特に(選手構成のクラス、レベルもあるだろうが)何しろ守備組織戦術は疑問符がつく。このU-22代表チームを見ていて、やっぱりそうだよね、って感をもたざるをえないなぁ。
オリンピック出場権を得たら、本大会は監督を替えて欲しいね。
日本ではアジア予選を勝ち抜いた監督をそのまま本大会で采配をとらせてあげる(?)のが普通のようだが、国際的には本大会で監督が替わるのは珍しいことではない。オリンピック本大会で一定以上の戦績をおさめたいなら、監督は替えるべき。
オーバーエイジの選手も入ってくるだろうし、当然にして戦術も変わるんだ、監督が同じである必然性はないんだけどね。