「契約を更新しない」と「戦力外」

Jリーグは単年契約の場合11月末までに来期の契約についてチーム(クラブ)から意志表示をすることになっているので、この時期は「戦力外」云々という文字があちこちで踊ることになる。11月にそのような話をするのが好ましいのかどうか(まだリーグ戦は残っているし、天皇杯もあるわけで)という議論は常につきまとうが、以前にもこのブログや他の連載やらコラムでも書いたことがあるのだが、「契約を更新しない」ことが「戦力外」とイコールという日本の旧来メディアのとらえ方は、いつも大きな違和感を持つ。


Jリーグでは単年契約が中心だったが、昨年から国際的な移籍ルールに合わせることになった関係で、複数年契約は少しずつ増えていくだろう。国際的には単年契約というのがどちらかと言えば珍しいというか(珍しいわけではないが)それがその選手の評価・価値みたいなところであり、Jリーグの場合は独自の「移籍系数」なるものが存在していたために、チーム(クラブ)としては移籍されてもリスクを極力抑えることになっていた(その分、選手からすれば移籍しにくくなっていた)のであり、だから単年契約でよかったわけだし、それによってチーム(クラブ)の財政的負担も抑えられてきた(?)わけだ。
で、その独自の「移籍系数」が撤廃された。だからその選手を維持(所有)し続けたければ当然、複数年契約を結ぶのが定石になる。契約期間が満了してしまうと、移籍されると移籍金がとれないのだから。
そもそも「複数年契約」とか「戦力外」というのは、他のプロスポーツの言葉ではないか。私らからすると、フットボールの世界では複数年契約は当たり前だし、複数年契約という言葉そのものを目にすることは少ない。
ザスパ草津が先週だったか、「契約満了につき」ということで契約更新しない選手を発表した。
それを受けて幾つかのメディアは、そのとおり「契約満了と発表」と記事にしていたので、ああ少しはわかってきたのかな、、、と思っていたら、時間が経過すると他の記事ではやっぱり「戦力外」という言葉を使っていたので、やっぱり何にもわかってないな、と感じた次第。
チーム(クラブ)としては戦力外かどうかなんて言っているのではなく、契約満了と言っているのである。そこには、戦力としては欲しいのだけれどもチーム(クラブ)事情で更新できない(しない)というケースもあろうし、その選手のために移籍しやすくしてあげたケースもあろうし、いろいろ。それを単純に戦力外という言葉で片づけるのはよくないし、間違っていることになる。
来年も契約しないのだから戦力外と言っても違わないだろう、、、などと考えるのだったら、それは日本という狭い空間でのプロスポーツ業界の理屈であり、国際的なスポーツというか、スポーツの国際性の中では随分とかけ離れたものだと知った方がよいと思う。

カテゴリー:サッカー・日本サッカー総合

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