女子ワールドカップ、なでしこクオーターファイナルへ。
2023.08.06
日本との対戦になにやら自信がありげなコメントをしておったノルウェー監督にギャフンと言わせてやれ…的なことも思っていたが、グループステージ快調でノックアウトステージ初戦でつまずくってパターンはとても多いし、ノルウェーの高さにやられるシーンもあるだろう…てな予想で迎えた一戦。
ノルウェーは基本フォーメーションは4-3-3のようだが、日本の攻撃をよほど警戒していたと見え、左サイドハーフが最終ラインに下がって深めの最終ラインは5枚、中盤は4枚でラインを形成する5-4-1の形で日本対策。
日本は15分、左の宮澤のアーリークロスがオウンゴールを誘発するラッキーな先制点。
これ、確かにラッキーではあるんだが、そこに論理性が内包されてたと見えますね。
ノルウェーの最終ラインに対して、日本の前線があまりラインとの駆け引きに行かず、やや浅めにポジショニング、、、それに対して(釣られて??)ノルウェーの最終ラインは曖昧な感じでラインを上げ、そのラインとゴールキーパーの間に低く速いボールを入れたものだから、やや意表を突かれる感じで後ろ向きに(自軍ゴールへ向かって)ボールを処理する態勢となり、オウンゴールしてしまう形となった。
だがノルウェーは、こちらも当初の狙いどおり、後方からのロングフィードにミドルサードでヘッドですらし、サイドからのクロスも日本の最終ラインとエアバトルするんではなくて、最終ラインの前でヘッドさせるボールで、これでまんまと同点に追いつく。
今大会前から懸念していたことで、日本の中盤に高さが無いので、そこで楽々ヘッドでボールを味方へ落とすことができるし、サイドからのクロスも、最終ラインの前のエリアでヘッドでフィニッシュすることを意図したものかと。
ただま、試合最終盤を除いて、その後はそういう局面を作られることなく。。。後半はこれだけ守らされ続けるノルウェーの疲労蓄積もあったろうし、日本も前半よりはハイプレスに移行したこともあるんじゃないか。
後半立ち上がり早々、右サイドで作って左サイドへ展開、、、中央でフリーになった宮澤へ通して、宮澤から前線へ飛び出した長谷川へ、、、長谷川はノルウェーのゴール前がタイトでフィニッシュできなかったが頑張って戻し、それがこぼれたところを右ウイングバックの清水が入ってきてフィニッシュ。勝ち越しゴール。
ダイヤゴナルと中央エリアで縦の入れ替わりが仕掛けられるのは、コノチームの大きな特長だろう。
さらに終盤、ノルウェーのラフなフィードのこぼれを清水が拾って右サイドでフリーの藤野へ、、、藤野はすかさずターンして、植木がディフェンダーを引き連れて右へ流れるところ、左から中央へ縦に走りこんで来る宮澤へ見事なスルーパス、、、ゴールキーパーとの1対1をまたもや宮澤が制して追加点。スペイン戦でも見せた速いカウンター攻撃が炸裂。
3-1と2点差にした日本は最終盤に危ないシーンも幾つかあったが、ま、あれくらいは当然あるでしょ。
選手交代が田中美南を植木に替えた1枚だけだったが、まぁこの状況だと替えにくかったろうな。
左ウイングバックの遠藤純にしても、目立った活躍は無かった印象があるかもしれないが、ノルウェーのスター選手、グラハム・ハンセンを右サイドで完全に封じたのは大きな貢献と言えるだろう。
ただ、タイムアップ直前には浜野をスタンバイしていた様子で、浜野のコンディションが回復してきたのならグッドニュース。
こういう高さのある相手に対して、疲れてきたところで浜野のスピードとテクニックは相手に脅威となるだろう。
というわけで、今大会初失点を喫したものの3-1で快勝。
クオーターファイナルはスウェーデンVSアメリアの勝者との対戦だ。8月11日(金曜日・祝日)16:30キックオフ。今回もNHK地上波(総合)でライブ放送。
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