モロッコ、正々堂々のセミファイナル進出。
2022.12.12
スペインをPK戦で下したモロッコとポルトガルのクオーターファイナル。
ここに来てモロッコが俄然ダークホースになった感。
モロッコは4-3-3の基本フォーメーションと思われるが、守備時には4-1-4-1の形になる。ポルトガルも4-3-3のフォーメーション。
キックオフから4分で右からのフリーキックにジョアン・フェリックスがダイビングヘッドで合わせて際どいシーンがあったが、その後はモロッコの寄せが凄まじく速い守備網を崩すことができず、やや可能性の低いシュートを繰り返す展開。
逆にモロッコは攻撃の流れを掴むや、サイドから縦に速い仕掛け。そして前半終了間際、左からのクロスにポルトガルのゴールキーパーが出たんだがちょっと中途半端で触れず、そこにエン・ネシリが高い高い打点のヘッドを合わせて、なんとモロッコ先制。
後半、ポルトガルは早い時間にクリスティアーノ・ロナウドとカンセロを投入してその後も次々と交替カードを切って行くが、惜しいシーンは幾つもあったもののモナコのゴールをこじ開けることができず。
モナコは前半のような速い出足は無くなったが、それは守備を固めたためか疲れからか不明だが、そのまま1-0に逃げ切り成功。
怪しい(?)点は微塵も無く(苦笑) 堂々のベスト4進出を果たした。
今大会のモロッコの選手たちは、ヨーロッパのクラブの下部組織で育った選手が非常に多い。何人かの選手についてだけでなく、全選手について、どういうクラブの下部組織で育った選手か、たいへん興味あるところだ。
モロッコはセミファイナルでフランスと対戦するが、イングランド戦では(メンバーもあまり替えずサブの層も薄い…)ややお疲れモードに見えたフランスが、今大会わずか1失点(それもオウンゴールによる失点)というモロッコの堅い守備をどうこじ開けるか、大いに注目される。
イングランドの守備にこれまでのようなフィニッシュができなかったものの、クロスで勝機を見いだしたフランスだが、モロッコは高さも十分にあり、さてどういう攻略を見せてくれるか。
ポルトガルはクリスティアーノ・ロナウドをスタメンから外したことで議論を生じさせているが、でもさ、それはごく当然だと思うよ。パフォーマンスを見てればね。
モロッコ戦では終了間際にスルーパスに抜け出してゴールキーパーと1対1からのフィニッシュもあったが、あれを決められればよかったんだけどな。以前のような決定力がいつまでも有るわけではないしな。
ま、ポルトガルに関しては、ベスト8の中ではやや見劣りするのは正直なところで、このモロッコ戦もビッグアップセットというには妥当性に乏しく、合理性ある結果というべきかもしれない。
ノックアウトステージ(決勝トーナメント)での対戦相手の運・不運もありますわな。