Jリーグクラブのある街の地方新聞のネガキャン?
2010.06.23
ベガルタ仙台は長らくのJ2で苦労して、今シーズンJ1に再昇格した。
ホームスタジアムの仙台スタジアムは四方が屋根におおわれ、私も好きなスタジアム、憧れのスタジアムだ。
しかし地元紙は、せっかくJ1に再昇格したのに、ワールドカップが盛り上がっているのにチケット価格の値上げもあって観客数が伸びないと書く。そしてJリーグはマニアのものになっていると。
実は確かにJ1でのベガルタ仙台の動員力は動員厨からすればもうちょっと期待していたところだろうが、それでも昨シーズンのJ2の時の平均より5000人ほど増えているのだが。この記事を書いた記者は何を主張したいのだ?
Jリーグが意外に中年期の観客層が多いのは実際で(ただし単純な抽出調査なのでもっと細かい調査が望まれる)それを取り上げてサッカーは若者に人気がない、などと強引な論説を張る向きも毎度(定期的に)目にする。
観客が高齢化してきている(だからヤバイんじゃないか)とも。
しかしそれはリピーターが多いということであり、リピーターというのは興行においてまずは必要な要素ではないのか。
とはいえ、JリーグもしくはJリーグの各クラブが概ね好調などと言いたいのではない。しかしそんなにネガキャンなんだか何なんだか、何がしたいんだ。今この時期に。
プロ野球に対してはこういうことはしないでしょ。例の衝撃のTV視聴率の件だって完全スルーしているし。それは情報操作だろう。
そういえばワールドカップ開幕前後くらいだろうか、とにかくカメルーン戦よりも前だ、幾つかのJリーグクラブのある地方紙がやはり、日本代表のグッズが売れない、パブリックビューイングもチケットが売れてない等々、ネガキャンともとれるような記事を掲載しているのを目にした。
目にしたのは新潟とか山梨だったかな。
確かにカメルーン戦前は雰囲気的に明らかにおとなしかったと自分も思うが(ワールドカップ開幕の前の日曜日に、近所に日本代表グッズを買いに出かけたら本当にグッズ売り場の影が薄かったな。オイオイ大丈夫かよ、大丈夫じゃねぇなーと思いました)それでも、いかにも大衆は無関心であることを強調する記事はいかがなものなのか。何も盛り上げろとか煽れとか言ってんじゃなくて、他の書き方や意図があってよいんじゃないの?? ということ。
アルビレックス新潟は確かにひと頃の動員力に陰りが見えているが、それでもまだまだ大したものだ。数年前にサッカー専用スタジアムへの願望もあるように聞いたが、その後はどうなんだろう。
ヴァンフォーレ甲府は、J2へ降格したにもかかわらず1万人をゆうに超える観客が集まっていてたいへん素晴らしい雰囲気だ。先日のジェフ千葉との一戦は間違いなく1万6000人超のそれ以上入れられませんのフルハウスだった。
たかが1万人台じゃないかと思う人もいるかもしれないが、日本の歴史・風土を考えてみるとよい、地方の大都市でなく30万人とか40万人規模の街でコンスタントに1万人以上、あるいは6000人程度であってもよい、そんな集客があるものはないですよ。東京一極集中と言うが、何につけても地方大都市集中型というのが長らくの日本の特性だったのだから。そこにも変革をもたらしうるのがJリーグなんだけどな。
今年からJリーグではPR特命部長だか何だか知らないが、多くのJリーグファンなりがバカバカしいと思うような、博報堂と芸能プロダクションに乗せられやがって…みたいな感じで若い女性タレントを起用して何かやってるが、その何かやってる成果はともかく(ほとんど成果ないと思う)「特命」を与えられたタレントさんがいろいろな地方のスタジアムを実際に訪れ、彼女は多分まちがいなくこれまでサッカーなんか観に行ったことがないと思われるが、どこに行ってもその熱気に驚いている。
ま、そういうことです。
そうして驚いてくれて知ってくれたことが「成果」ってか?? そういうことのために予算を投じているわけではないはずなんだけどね。