ドイツは…いかが。

日本時間で本日早朝行われたブラジルの初戦の相手は北朝鮮で、ブラジルくらいになるとグループリーグ初戦はまだ調整中なんだろうが、それにしても少々手こずった。
北朝鮮も5バックに中盤3枚という5-3-2の古典的な守備ブロックを引いてきたので、どこでもゴールマウスをこじ開けるのに手こずるだろうが、それでもブラジルにイマジネーションなりインスピレーションが見られなかったので。
カカが攻撃の中心に据えられているみたいだが、どうなんだろ。先シーズン、レアルマドリーでも終盤ぱっとしなかった気がするが。
あと、中盤底、いわゆるボランチの2枚の攻撃センスというか、シュート力も含めて、なんかいつものブラジルのような凄みがないんだけど。
ま、初戦だからこんなもんなんでしょう。
それにしても、マイコンのゴールは凄かったな。あんな角度のない所から、アウトにかけてニアをぶち抜く。
日本人選手ももっとアウトにかけるシュートをやった方がいいよ。日本だと、そういうのは高校生年代くらいに指導者に禁じられるのかもしれんね。
今夜はスペインが登場するわけだが、ここまでグループリーグ初戦を見て、私的には一番キタのはドイツなんだな、これが。


ドイツの初戦の対戦相手はアジア枠にやってきたオーストラリアだったんだが、どちらも大柄同士、ドイツが勝つだろうがロースコアと予想していたのに前半からドイツが圧倒。いわゆるチンチン、というやつ。
連動性ある有機的で正確な攻撃の構築、そしてフィニッシュ(シュート)…今のところ今大会で最も良いフットボールだった。良いフットボールを見ると、脳が活性化するんだよ、ってウソですが。
でも、私なんかは頭のトレーニングというか、イメージ力とか創造力とか視野とかパースペクティブのトレーニングになる感じがするけどね。
余談はさておき、アジア最終予選でわずか2つ引き分けただけの負けなし、しかも失点わずか「1」というオーストラリアだが全く歯が立たず、考えさせられてしまった。
そのオーストラリアを日本は倒せないのだから。
ま、タイプが違うわけだが。
元々ドイツは想像的なチームでなくはないのだよ。
日本のサッカーファンはドイツといえば、つまんないサッカー、ゲルマン魂、というイメージだろうが、それって最も不作だった1994年大会とか1998年大会の頃のイメージが残ってないかい? 2002年もそれを覆すほどではなかったな。
ぶっちゃけ、そこから変容してます。
私たちなんか、70年代はドイツの情報が多かったんで、そんなにつまんないフットボールとは感じてないところから始まっている。
1974年のワールドカップはクライフ率いるオランダのトータルフットボールが世界を席捲したが、あの時は優勝したのはベッケンバウアー率いる西ドイツだったのに、つまんないサッカーの方が優勝しちまった代名詞みたくなっているけど、2006年のドイツ大会の前にスカパーが1974年大会の全試合をオンエアしてくれたので見てみたら、西ドイツも今で言うポゼッションサッカーをやっていて、当時でも(オランダほどではないにしても)頻繁なポジションチェンジと後方からのオーバーラップが目を引いた。ちょっと前の方が詰まりすぎていて(ポゼッションできすぎていて)有機的な相手ゴールへ向かう推進力ある攻撃(フィニッシュ)にまで至らずゴールを奪うのに苦労していたが、私には興味深かったな。
で、大会序盤でそんな風にあまりよい結果が出なかったもんだから途中から思い切って選手を入れ替えて、前での突破力・推進力を高めることに力点を置いて優勝にたどりついた。そこではむしろ、ちょっと力ずくって感じが増したので、余計に印象が差し引かれたかもしれない。
今大会のドイツだが、選手たちの年齢構成もイイ感じ。かつてのリトバルスキーみたいな若者も加わっているし、チームの牽引役がしっかりすれば、かなり期待できるんじゃないだろうか。
もっともグループリーグ残り2試合あるんで、もっとよく見ないと。オーストラリアが予想外だったかもしれないし。
オーストラリアも今後はどうかね。結構年齢層が高く、世代交代の時期なんだが今後そんなに有望な感じはしないんだけど。
オーストラリアと言えば、2006年大会の初戦で日本が痛い惨敗を喫してしまったのだが、ちょうど今大会前にスカパーが過去のワールドカップ本大会での日本戦全試合をオンエアしてくれたので、嫌な記憶(あの夜は顔が真っ赤になった。あんなのは初めて)を我慢して見てみたけど、今もってなんであんなヘマをしたのか理解不能だ。
前半とにかくラッキーなゴールで1点リードした…後半もいいペースで運んできた(フォワードの高原と柳沢がとにかく使えないが)…で、残り10分を切った。そこで小野伸二を投入した。後日、小野の投入が物議を醸していたが(私も当時はなんで稲本じゃないんだ!と憤慨した)別に小野も悪くはない…福西のシュートは決めて欲しかったな。で、相手ロングスローに対する川口の初歩的ミスから同点にされてしまった…ここまではよくある話。事故の類い。問題はここからだ。
1-1のドローでも構わないのに、ジーコ監督と日本ベンチはパニくったのか?? 駒野が相手ゴール前でケーヒルに倒された、完全なPKなのにレフェリーが流してしまう(後日ミスジャッジと認定されたが後の祭り。ケーヒルは本来はあれでイエロー2枚で退場)…それでも1-1でクローズできた…それなのにさらに2ゴールを与えてしまう…。
2戦めのクロアチア戦も見たが、特に宮本あたりは完全に自信を喪失しているように見受けられた。オーストラリア戦も同点に追いつかれて、あまりにガックリし過ぎてしまったのではないか。
それは日本選手のひ弱さと言うのだろうが、選手だけでなく、監督もベンチも、日本サッカー協会も、あまりにこの試合のみに傾注し過ぎていたという未熟さなのではないか。
そんな風に思える。
逆に今大会、初戦に勝点3ポイントを得た。なんだか一気にお祭り騒ぎだ。
なんだかオランダに負けても、もうグループステージ突破はできるような錯覚すら抱かれているような気がする。
おいおい、あと2試合あるんだよ。最終戦はデンマークという強豪だよ。
ちなみに私は大会前に、ちゃんとチームをつくり準備をすればカメルーンとデンマークには十分勝てる、と言い続けてきました。そのちゃんとしたチームづくりがグチャグチャにされたので怒り心頭だったわけだが。
今でも全く納得してないわけだが。
オシム氏もスカパーで語っていた…どこで3ポイントを得るかを見定めること、デンマークがそのターゲットではないか、、、と。もっとも開幕直前に発売された週刊誌では、デンマークから勝つのは極めて困難、カメルーン戦に全力を注ぐべきと語ったという記事が掲載されていたが。
とにかくグループリーグ3試合、タフに、できる限りの準備と全力を注いで戦い切ることをなさなくてはならない。

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