オリンピック…ファイナル、開催国フランスを破ってスペイン優勝。
2024.08.10
フランスVSスペインのファイナル。地元の大声援を受けて序盤からフランスがガシガシ削り、ガンガン攻める。そして12分、ペナルティエリア内でのクリアボールが不十分となったところ、ミヨが拾ってゴール右からの無回転シュートが決まってフランス先制。
だがスペインは慌てず、試合のテンポを落としてゆっくりボール回しからフランスの守備網の穴を見出す。フランスはイケイケなのはイイが(むしろそれしかないのかもしれないが)いろいろ整備がされておらず、スペインがスペースに入り込んでボールを受けるようになり、右サイドから中央に入れたグラウンダーのボールをワンタッチでフェルミン・ロペスがゴール隅に送り込んで18分で同点。
スペインはこれがファーストシュート。
さらに25分、今度は左サイドを抉ってゴールキーパーの手前にクロス、、、アベル・ルイスがワンタッチで合せたシュートはゴールキーパーに当たってこぼれたが、そこにフェルミン・ロペスが詰めてプッシュ。あっさり逆転。
さらにその直後、相変わらず「門」が開いたままのフランスの守備網の間(隙間)を通す長いレンジの素晴らしいボールが左サイドに、、、カットインしたところを倒されてフリーキック獲得。バエナが壁の上を越してニア隅に鋭く速く曲がって落ちるシュート(ゴールキーパー一歩も動けず)で追加点。
前半を3-1という予想外のスコアで終えた。
後半、フランスは特に大きな戦術変更があったとも思えず、このままじゃ終われんぞガンガン攻めるぞ(アンリ監督じゃ、リアルにまぁそんな感じかもな…)とばかりに前半以上の攻勢に。
スペインも何度もあったチャンスを決められず(3-1でリードしてるんでちょっと緩くもなったか…)スコア動かず残り10分少々となったところ、フランスは右からのフリーキックを獲得。これをオリーズがシュート性のボールを蹴り込み、アクリウシュが飛び込んで触ったかどうか、、、というボールがゴールに吸い込まれて3-2と1点差に。
スペインは立て続けに守備的な選手交替を行い(おそらく3センターバックにフォーメーションを変え)逃げ切りを図ったが、アディショナルタイム、、、左からのコーナーキックがファーに大きく流れたんだが、ペナルティエリア内の競り合いで抱え込んでしまい(ホールディング)VAR介入・オンフィールドレビューからPK判定に。このPKをマテタが沈めて3-3の同点。延長戦へ突入。
逃げ切りに失敗し、既にフェルミン・ロペスもバエナも下げてしまっているスペインはどうするかと思ったが再び4バックに戻し、フランスの守備網などスペインにとってはおそらく余裕で突破できるんだろう、、、延長前半10分にカメージョがスルーパスで裏に抜け出し、ゴールキーパーとの1対1を華麗に浮かした右足シュートで破って4-3。
さらに延長後半アディショナルタイムには、ゴールキーパーのスローから再びカメージョが単独で持ち込み、寄せて来るフランスのディフェンダーに慌てることもなく、今度は左足で再びゴールキーパーとの1対1を制して5-3。
スペイン優勝、つい先日閉幕したユーロ2024に続く優勝を飾った。
ファイナルには珍しいゴールの応酬でスリリングな激闘となったが、内容的には大きな差。
スペインの選手たちのパス、キック、トラップの技術の高さはもちろんだが、位置取り、どこにいつ動くか、どういうコースのボールを出すか・引き出すかのIQが高く、日本のチームも細かい華麗なパス回しといった(表面的な)部分だけ見てるんじゃなく、パス回し以前の部分を見なきゃだろう。でないと、劣化スペインのレベルを超えていけない。。。
それと、スペインの選手たちはフィジカルがゴリゴリに強いわけではないんだが、柔軟で脱力ができており、相手のハードなコンタクトもスルッと交わす、あるいは察知できる。そしてこれはボール扱いの技術とのコンボではあると思うが、そんなわけでガシガシと当たって来られても余裕があり、なので余計に技術が発揮できるし視野や眼も生きるという相乗効果。
日本のフットボールもそこの領域まで行かないことには、単にパスサッカーを追いかけてても、プレー強度やデュエルを追いかけても、いつまで経ってもスペインのようなパフォーマンスに到達することはないだろうなぁ。
また、このスペインのパフォーマンスを単純に組織性と括ってしまっていては(あるいは連動性という風に単純に言ってしまうのだって…)肝心なポイントを見過ごしてしまってはいないだろうか。。。