ユーロ2024…大きな差が見えたスペインVSイタリア。
2024.06.22
グループステージ第2節。先に行われた同グループ第2節もう1試合の結果を踏まえ、勝った方がグループ1位突破となる一戦。
スペインは4-3-3、イタリアは4-2-3-1のフォーメーション。
序盤からスペインがボールを保持し、ほとんどイタリア陣内で時間が推移。イタリアは(4-2-3-1の基本フォーメーションによく見られる)守備網を4-4-2とかにしてプレスやチェイスをかえるのではなく、割と4-2-3-1の形のままで中盤を釣鐘状のような形態でブロックを敷くが、スペインはなんのその、流動的なシステム可変を見せてイタリアを押し込み続ける。
システムという表現を用いると日本人は今でも結構、作られた決め事というか(選手たちを)型にはめ込ませたという、機械的なイメージを持つかもしれないが、もちろん最低限の決め事や方針なりやり方は設定するのが当然だが(選手の自主性とか判断力というワードの下にそこも薄いチームがあったりするが…)そのベースの上に、いかにピッチの中で選手たちが戦術眼や個人戦術を駆使してシステマチックに(オートマチックに)やるか、やれるか、っていうこと。
その点でスペインを明らかに凌駕。大きな差があったといってイイだろう。
とはいえ、スペインも何度ものチャンスを決められず前半スコアレス。
後半に入るとイタリアは少し変えて来て、2列め左のキエーザを(0.5列上げた感じで)ほぼ2トップのような高さに置き、中盤を割とフラットな形にして(変形的な&前線が左重心的な)4-4-2にしてきた。
それでも先制ゴールはスペイン。左のニコ・ウィリアムズのクロス(ここでも左サイドバックのククレジャがインナーラップしてポケットを取っていた…)をゴールキーパーのドンナルンマが弾いたが、そのボールが味方ディフェンダーに当たってマウスに吸い込まれてのオウンゴール。
ゴールはこの1点だけだったがスペインの完勝。
相変わらず幾つも決定的なシーンを作りながらフィニッシュが決まらないっていうのは、懐かしいスペイン風味ではあったが、スペインの選手たちの技術の高さ(モラタが一番技術的に低いと明確にわかるほどのレベルの高さ…)にパスもトラップも動き方も連動性やスペース管理も、フットボールを深く知り尽くしている感あるパフォーマンスを堪能させていただいた。
もっとも、もし今大会で再戦があったら、その時は(その時も)こんな感じの内容になるかはわからない。イタリアが対策を練って来るということもあるが(そんな急ごしらえの対策でどうかなる性質の差ではなかったが)対策や対応ということではなく、それもまたフットボールの難しさであったり奥深さであったりするわけで。。。
カテゴリー:ヨーロピアン・フットボール2023-24シーズン