吉田麻也の「神タックル」が出たサンプドリアVSユベントス。
2021.02.01
サンプドリアは、いつもの4-4-2のフォーメーションではあるが、中盤センターの1枚が頻繁に最終ライン(吉田麻也とコリーの2枚のセンターバックの間)に入り、5バック的にユベントスの攻撃に対処するシステム。
ユベントスは3バック、3-5-2のフォーメーション。アンカーを置いて、左右ワイドに張ってクリスティアーノ・ロナウドとモラタの2トップ。
吉田麻也はセンターバックの位置から特に右サイド(ユベントスの左サイド)のケアを強く意識しているようで、ユベントスの左サイドといえば、クリスティアーノ・ロナウドは主に左サイドのプレーなのでロナウド警戒ということもあるだろうが、それより左ワイドのキエーザ、さらにその脇のアルトゥールの攻撃の組み立てと仕掛けに対処する戦略か。
サンプドリアはキックオフからまずまずの対応でユベントスにゴールを許さずに展開していたが、18分あたりで双方とも1人ずつ痛んだ直後の再開で、前に付けた楔(くさび)を潰されて、素早くモラタに付けられ、左から中に入ってきたキエーザがフィニッシュ。ユベントスに先制を許してしまう。
吉田麻也は堅実なプレーを見せるが、その最大の見せ場は前半終了間際、サンプドリアの最終ライン裏に落とす後方からのフィードがクリスティアーノ・ロナウドに渡り、左足でフィニッシュするところ、左斜め後方から追いかけた吉田麻也が見事なスライディングでボールを突き、ロナウドの左足は空振り、、、スーパープレーで失点を防ぐビッグプレー。
あれは全然ファウルじゃない。ボールにさわってロナウドにはさわっていない。
いやはや、さすがにイングランド・プレミアで長くプレーしてきただけのことはある。
サンプドリアはユベントスの守備を崩せず、唯一のチャンスは、左からのクロスがユベントスの選手に当たってクリアレッラに入り、ワントラップからフィニッシュしたシーンか。。。しかしここでもキエッリーニがスライディングで足に当て、コーナーキックに逃れる堅いディフェンス。
後半も残り15分あたりからサンプドリアが押し込み続けるが、ユベントスを崩すには至らず、逆に90分経過するあたりで再び後方からのフィードからユベントスが追加点。
先のクリスティアーノ・ロナウドといい、このシーンといい、これ以外にもあったが(そのシーンではオフサイドの判定)ユベントスのフィードに対して、サンプドリアは前線のプレスが無いよ。。。
ま、サンプドリアの(おそらく練ってきた)戦いも実らず、ユベントスが順当勝ち。
個々の選手のクオリティやクラスに差はあるかもしれないが(あるいはそこまで大きな差は無いかもしれないが)個々の選手云々よりも、チームとして組織としての練度というかクオリティというかレベルが何枚も違う感じ。
ユベントスの中盤、右ワイドのクアドラードとその横のマッケニー、左サイドは前述のとおりキエーザとアルトゥール。それにアンカーのベンタンクールももちろん。このあたりが実にフットボールをわかっていて、平気で(余裕で)左右に大きくスライドもするし、適切なタイミングで適切なポジションに入り込む。
日本代表チームも森保監督が3バックにこだわっているが、このユベントスくらいのチームパフォーマンスを見せて欲しいものだ。