香川のドッペルパックで最も記憶に残る「ルールダービー」となった、2010年9月19日のシャルケVSドルトムント。

各国リーグが中止期間中の今年5月、にスカパーで「ブンデスリーガ・クラシック」と称して放送された2010年の試合。香川がドルトムント移籍したばかりのシーズンでアウェイでのダービーマッチで2ゴールを決めて、一躍ヒーローになった試合…と言った方が通じやすいか。
これ録画してたんだが、ようやく最近になって再生しました(笑)


シャルケの監督はマガト氏。長谷部らとフォルクスブルクでブンデス優勝を成し遂げた監督。なんか試合前から余裕ぶっかましてる表情が度々カメラに抜かれる。
シャルケ、ドルトムントとも4-2-3-1のフォーメーションだが、シャルケはやってるフットボールがちょっと旧式だな。ラキティッチも10番を付けておりますけどね。ラウールもフンテラールも居る。内田篤人はケガでこの試合は欠場。
ドルトムントはレヴァンドフスキがまだ7番の時代で、この当時はバリオスがスタメンでレヴァンドフスキはベンチ。どうも当初はバリオスの下(10番の位置)にレヴァンドフスキを起用しようとしてららしく、香川は左サイドだったようだが、プレシーズンにバリオスがケガをした時にレヴァンドフスキをトップに置き香川をその下に置いてみたら、香川が実に素晴らしかったので、シーズンが始まっても香川をこの位置(中央のシャドーの位置)で使っていったんだと記憶している。
ま、香川は見るからに軽量だが実に素早く動き回る。守備で効いてるとも思わないが、味方がよくフォローしてくれてるんじゃないか。ボールが入れば速いターンから高速ドリブルに移り(ドリブリングで突破を仕掛けるというより)持ち出してフィニッシュを積極的に狙うプレーは、いま見ても確かにセンセーショナルだ。
あと、ドルトムントは香川も21歳だし、21歳くらいの選手が(ゲッツエは19歳)5人も6人もピッチに居り、実にハツラツと速くアグレッシブなプレー。2列め左のグロスクロイツも効いておるし、グロスクロイツは中にも入ってきてスペースを埋めたり、ゲームメイクの一翼を担っておりますね。
そしてさらに目を引くのは中盤センターのシャヒンだな。香川のアバウトなワンタッチの落としでもシャヒンが回収したり絡めとってくれたりする。
そして最終ラインから素晴らしいボールを供給するフンメルスと。
後半にゲッツエに替わって2列め右サイドに入ったブワシュチコフスキも右サイドから度々チャンスメイクを連発し、シャルケの左サイドバックの選手をベンチへ追いやっておりましたね。
そんなイケイケ風のドルトムントだが、相手がビルドアップを図る局面では4-4-2のラインを形成したり、なかなかにその辺りはフットボールネイションらしさを垣間見せたりする。
香川のパフォーマンスはいまこうして見ても素晴らしいんだが、ま、このチーム、、、というより、この顔ぶれ、この年齢の選手たちの中だからこそ発揮できたパフォーマンスなのかな…と思ったり。
その後、それぞれにオトナになっていく中で、また何年か後に同じ顔ぶれでこのパフォーマンス・内容をやろうと思っても、できなかっただろう。それは衰えたということでももちろん無いし、フットボール感が変わったということもなく、この時のこの彼らのフットボールだから…という感想をもつ次第。
この後それぞれに、他のクラブへ移籍してトッププレイヤーになっていった選手もいれば、メガクラブへ移籍して力を発揮できずにドイツへ戻ってきた選手(戻ってきても往年の輝きを再び発揮しているとも言い難い…)もいたり、時間の経過とそれぞれのオトナのなり方で、いろいろです。
そんなことにも思いを巡らせながら再視聴した、2010年のルールダービーでありました。あっという間の45分、90分だったかな。
香川はこの試合より前に既にブンデスリーガ初ゴールを記録していたが、このルールダービーでの活躍で、ドルトムントのサポーターたちの永遠のヒーローになったと言ってもよいんだろう。
試合後ホームに戻ると、サポーターたちが待ち構えていて香川を肩車したそうだ。

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