フレンドリーマッチ（テストマッチ）ではあるが、それでもブラジルに歴史的初勝利…と言ってよいだろう。

2025.10.15

昨夜行われたインターナショナルマッチ・ウイーク10月シリーズ第2戦、ブラジル戦。日本は前半に2点のリードを奪われたが、後半に3ゴール奪って逆転。スタジアムで観戦しておられた皆さんには大興奮の大逆転勝利、ブラジルに歴史的初勝利と言うべきだろう。ブラジルが公式戦・フレンドリーマッチ含めて2点リードをひっくり返されて破れたのは歴史上初だそうだ。。。
日本のスターティングラインアップは、ゴールキーパーは鈴木彩艶。3バックは中央に谷口、右に渡辺剛で左に鈴木淳之介。中盤センターに鎌田と佐野海舟。右ワイドに堂安、左は中村敬斗。1トップが上田絢世で、2シャドーが久保建英と南野。
ブラジルは4日前の韓国戦から8人のメンバーを入れ替えたスターティングラインアップ。予想どおり（韓国戦は4-2-3-1フォーメーションから）カゼミーロをアンカーに置いた4-3-3フォーメーションに見える。

日本は4日前のパラグアイ戦から比べると、プレスのやり方がだいぶ整理され、ウイングバックが最終ラインに下がった状況でのサイドの守備にも意識が伺える。
だが、日本の守備システムの弱点を突くかのようにブラジルは前半で2ゴール奪って見せる。最終ラインの前で前後のボールの出し入れから、最終ラインが食いつき気味になったところをスペースに通され、右サイドバックが入って来てフィニッシュ。セットした最終ラインが状態の裏に浮き球で落として走り込んで、フィニッシュ。
まぁ、これに（個に押しつけるのではなく）システム対応が求められるところだが、さて、どうなりますか。。。

日本は後半からハイプレスに戦い方を変えて、、、という意見が見られるんだが、ウ～ン、そこはどうかなぁという気はする。ハーフタイムでどういう指示なりコーチングがあったか、段々わかってくると思うが。
ブラジル側からすると、アウェイで前半で2-0としたわけで、ペースを落とすのは至極当然。
50分過ぎ、ブラジルゴール前の最終ラインに対して日本は連動したプレスをかけミス誘発したところ、南野が叩き込んで1-2に追い上げる。
この直後、久保建英に替わって伊東純也を投入。
さらに10分後、カウンターから右ワイドの伊東純也へ、、、ファーへの速いクロスに左サイドを猛然とスプリントして駆け上がった中村敬斗がワンタッチでインサイドキックで合わせて、ディフェンダーがクリアできず、オウンゴール気味にゴールマウスに吸い込まれ2-2の同点に。
さらに70分過ぎ、伊東純也のクロスを上田絢世がヘッドで合わせたが、叩いたボールはブラジル選手に当たってコーナーキック。伊東純也のコーナーキックをやや後方から走り込んだ上田絢世のヘッドはゴールキーパーほぼ正面だったがボールの勢いが勝りゴールイン。遂に日本が3-2と逆転。

その後は上田絢世に替えて町野、南野に替えて田中碧、中村敬斗に替えて相馬勇紀、鎌田を2シャドーの一角に上げる。さらに終了10分前に最後の交替カード、、、堂安に替えて望月ヘンリー海輝、鎌田に替えて小川航基、小川が1トップに入り、町野が2シャドーの一角に。
ブラジルの反撃を許さず、3-2で勝ち切ることに成功した。

ブラジルのこの試合の予想スターティングラインアップが伝わった時に、センターバックのファブリシオ・ブルーノが怪しいという指摘があったが、日本の1点めと2点めはまさにそうで、また、ゴールキーパーのウーゴ・ソウザもこの試合が初キャップらしく、まぁそんな印象ではあったかな。
だが、ブラジルは後半大人しかった印象があるかもしれないが、3つは決定的なシーンを作っており、これが公式戦なら同点なり再逆転なりの展開があったかもしれない。

とはいえ、見事にブラジルを倒したことに変わりなく、世界に衝撃が伝わったであろうことは想像に難くない。

日本は3バック左でプレーした鈴木淳之介が、多くの指摘があるように素晴らしいプレーだった。ブラジルの攻撃を対人プレーで何度も止めるし、対角線フィードがある。これなら来年のワールドカップ本大会メンバーに高井に替わって選ばれる可能性が低くないかもしれない。
それから3バック中央でフルタイムのプレーの谷口も、昨シーズンの長期欠場から復帰したばかりでありながら、いきなりの国際Aマッチで見事なラインコントロールと前へボールを付ける持ち味を見せたと思われる。谷口のビルドアップ能力は、何気に川崎フロンターレでも重要なピースであったことは、谷口が居なくなって再認識で語られることが多いが、日本代表においても同様であったかもしれない。
そしてこの試合のキーマンはまず鎌田。縦横な動き回り、気の利いたポジショニング、幾つものロングフィードも素晴らしく、守備でも14分に中村敬斗がバックパスしたボールがショートになりブラジルに拾われようとしたところ、見事なスライディングで封じるとともに（ただ封じただけでなく）巧みに味方に繋いだシーンなど、思わず上手い!!と声が出てしまった。今シーズン、イングランドで好調なパフォーマンスを見せているだけのことはある。
そして堂安のプレーも、フィニッシュに絡むシーンは少なかったかもしれないが素晴らしかった。

このブラジル戦については、追ってもうちょっと考察してみますかね。。。

なお、昨夜は韓国VSパラグアイも行われており、韓国が2-0で勝ったそうだ。